王様の夢枕誕生秘話

誕生秘話をインタビュー

王様の夢枕は、秋田県山本郡八峰町に本社を構えるBeech株式会社(ビーチ株式会社)が製造しています。
今や大人気商品となった王様の夢枕は、どのように誕生したのでしょうか。
王様の夢枕生みの親、Beech株式会社の服部隆司代表取締役がその経緯を語りました。

どこにも公開されていない王様の夢枕誕生秘話を、キング枕.comがご紹介します。

第1話

王様の夢枕誕生のきっかけ

01.枕にビーズを使おう!という発想

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王様の夢枕が生まれるきっかけは何だったんでしょう?

服部

きっかけ。
う~ん。
「枕が合わなかった」っていうところからですね。

肩こりや頭痛が若い時、自分自身にあったんですよね。
それが枕のせいかどうかは分からないけれども、でも、「そうだ、枕を変えてみよう!」ってなるじゃないですか。

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はい。

服部

子供の頃はそばがらの枕を使っていたんですよ。
古いそばがら。

20代くらいで、ふわっとした綿の枕を使ってみても肩こりや頭痛が全然良くならない。

30歳を過ぎてサラリーマンするようになって、鞄持って会社に行くようになって、肩こりのせいで本当に不眠になったりしたんです。

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相当重症だったんですね…。

服部

そうそう。
今でも変な枕を使うとすぐ肩がこっちゃうくらい。

そんな中で、パイプの枕が出始めたのが私が30代くらいの時かな。
パイプの枕も使ってみたんだけど、当時の安いパイプ素材だったので…音がガサガサとうるさくて、なかなか眠れなかったんです。

一発奮起して買ったのが低反発素材の枕。
一つ数万円の枕を買ったんだけれども、全然合わない。

当時住んでいたのが、安いアパートだったのでクーラーがなかったんです。
だから夏はもう熱くて熱くて。枕が。
冬は寒いからかっちかちになっちゃうような。

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(笑)。

服部

そういう性質だったもんだから、合わなかったんです。

それで、縁あってこの業界に入った時に「枕をつくろう!」って思ったんです。

「枕をつくろう!」って思って素材を何にしようかと最初に始めたのが、素材探し。

枕の素材探しで色々回っている時、ホームセンターで0.5mmのビーズだけが売ってたのを見つけたんです。
「クッション材」って書いてあって。
「あれ?」と思ったんです。
クッションだから握ればぎゅっとなるし、手を離せばふわっとする。

この動きが面白いなぁと思って。
これを枕の中素材で使ってみようと思ったのが枕にビーズを使うきっかけでした。

02.ビーズ枕から『王様の夢枕』へ。

服部

ホームセンターで買ってきた0.5mmのビーズを、袋に入れてみたんです。
昔は枕と言えば、真中にだけちょっと小さくくぼみがあるだけの、クッションみたいな形だったんです。

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それこそ、「クッション」みたいな形ですよね?ボリューム感がある。

服部

そうそうそう。
それが気持ちよかったので、「これは合うな」と思いました。
違和感もなかったし。

その時にコンセプトとして、「人が枕に合わせるんじゃなく、枕が使う人に合わせてくれる枕をつくる」。
それで生まれたのが王様の夢枕。

「王様の夢枕」という名前をつけたのは、

人間はどうしても身分の差があるでしょ?
偉い人がいれば、その下の人がいる。
社長がいれば、従業員がいる。
裕福な人がいれば、お金がない人もいる。

でも、睡眠は必ず誰にでもやってくる。
寝る時ぐらいは王様気分になってほしい。
これで寝ることによって、いい夢を見てほしい。

そういう気持ちで「王様の夢枕」ってつけたんです。

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「王様の夢枕」の誕生については、初めてお伺いしました。

服部

実はこういう深い話しがあったんです。(笑)

だから思いは強い枕なんです。

トータルすれば王様の夢枕をつくって15年くらいになるのかなぁ。
未だに売れているのは嬉しいですよね。
ずーっと王様の夢枕が主力商品になってるのは嬉しいですね。

第2話

素材と形

01.『極小ビーズ×綿』。混合素材の開発

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極小ビーズと綿の混合素材を作り始めた先駆けは、王様の夢枕なんでしょうか?

服部

ビーズに綿を入れたのは王様が最初です。

ビーズだけの商品も、別ブランドさんでありましたね。
そちらは、ビーズ100%だったんです。

ビーズ100%の枕より、もっと弾力感を生み出すには何が必要かなあと追求して、綿を入れたんです。

王様の枕は、枕本体にストレッチ生地と言って伸びる生地を使ってるんですね。
綿の量がビーズに対して多すぎてしまうと、枕の形と肌触りがゴワゴワになってしまうんです。
このゴワゴワがなくなるように綿の量を調節していって、5%くらいが一番感触が良くてスマートに見えたんです。

それで、この量でいこう、と決まりました。

02.王様の夢枕の『形』

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王様の夢枕を今の形にするのにあたって、苦労されたことなどはありますか?

服部

う~ん。
自分の肩こりがひどくて、自分自身がいいモニターになれたから、実は特別な苦労はなかったんです。
とにかく自分が使いやすい枕というのを目指して作っていました。

でも、枕のくぼみが長方形なのは、王様の夢枕が販売された当時は珍しかったんですよ。

王様の夢枕の開発段階で最初につくったのは、何もくぼみがない長方形の枕でした。
そうすると、ビーズの感触は気持ちいいんだけれど、頭を乗せると沈み込み過ぎちゃう。
頭が枕の中に埋もれちゃうから、寝返りをうつときに動きづらいっていうのが率直な感想でした。

その次に、枕の中央に小さな正方形のくぼみがある枕を作ってみたんです。
その時の流行っていた枕の形が、そういう形だったんです。
枕と言えば、そういう形でした。

服部

確かにこの形だと、そのくぼみに後頭部がスっと入るんです。

「これでいいな」と思って、この形で発売しようかというところまでいきました。
「王様の夢枕を販売しませんか?」と、その枕を抱えて営業しに回っていたんです。

忘れもしない、東京にある布団枕専門の店頭販売をしている会社さんに始めて営業しに入った時のことです。

その会社さんはビーズ枕を扱っていなかったから、王様の夢枕に興味を持っていただけたんです。
お店のベッドで実際に使って、
「うんうん、面白いねえ。こういう素材もいいんだねぇ。」
と、本当に率直に言ってくださったんですね。

「ただ、この素材を活かすんだったら」と、今のくぼみの形(長方形のくぼみ)を教えてくれたのがその社長でした。
「服部さん、こういうの作ってみな。作ったらぜひ持ってきて」
と課題を出してくださったんです。

作って実際に自分でも寝てみたら、
「あ!意味がわかった!」
と気付きました。

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長方形のくぼみの「意味」。

服部

はい。

人は寝ている間、無意識の内に20回、30回と寝返りをうってるんです。
枕のくぼみを長くとっていると、その横の動きにビーズが対応できるのね。

だから常に楽。
仰向きの体勢から横を向くにも、変な力を入れないで良いんです。
「これだ!」と思って、今の形になりました。

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枕のまん中に小さい四角でくぼみが入ってると、ボリューミーに見えるじゃないですか。
それがうけた時代だったんでしょうか。

服部

そう。
当時主流だった綿素材の枕はほとんどそうでしたね。
ふわっとボリューム感がありました。
「後頭部にフィットするから首にやさしい」なんて売り文句も出ていたんです。

でも、本当に首にフィットして気持ちいいのはビーズ以外にないっていうのが、
色々な枕を本気で試した私の率直な感想です。

いいタイミングでいい方に巡りあってヒントをもらって、作り上げたという感じですね。

首にフィットして、且つ動きやすい。
とても良い枕ができました。

第3話

王様の夢枕の今後

01.王様の夢枕の今後

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王様の夢枕を売りだした当時は、枕といえば綿が多かったんでしょうか?

服部

そうですね。
あとは、低反発素材が出始めた時でした。

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じゃあ、王様の夢枕を販売し始めた当時、反響が大きかったんじゃないですか?

服部

当時は(反響が)ありましたねぇ。
当時はビーズのクッションはありましたけれども、ビーズの枕はなかったんです。

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当時は「枕といったら綿」だったから。

服部

そうそう。
当時はビーズ枕っていうのは出てなかったので、みんながみんな「何これ?」と驚いてくれた時代でした。

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色々な素材の枕が誕生している今、王様の枕は今後どう展開していくんでしょうか?

服部

王様の枕としては、これからも究極のビーズ枕を作っていきます。

何万個売れようが、購入してくださった方全員が納得してくださっているわけではないですからね。
「100点満点の枕をつくりたい」というのは自分のエゴかもしれません。
でも、合わなかったというご意見を頂戴する以上、そこを突き詰めてビーズ枕の研究をしていきます。

そして今後、お客様のご要望に答えてセミオーダーができる、『マイ枕』のようなものまで展開できたらいいな、と考えています。

人間が重力に逆らって二足歩行をしている以上、枕は絶対必要です。
お客様が、「この枕使ってよかった」とご満足いただけるような枕、それだけを追求してつくっていきたいと思っています。

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ありがとうございました。